ベン・スティラーの「LIFE!」は、公開半年前映画館でプロモーション映像を観た瞬間から楽しみにしていました。
彼の情熱と作品のオーラをあふれんばかり感じたから。
写真雑誌ライフ誌の、写真管理室で働くウォルター(ベン・スティラー)は、母と妹の世話をしながら地道に生活をしている。
会社の同僚のシェリル(クリステン・ウィグ)に惹かれながらも、話しかけることもできない消極的な性格ではあるが、心の奥底の情熱が彼を度々「白昼夢」の世界へと誘い込む。空想の世界では、彼はいつも冒険好きなヒーローなのだった。
そんな変わらぬ日常に、突然変化が訪れる。デジタル化に伴い、ライフ誌が休刊に追い込まれることに・・・。
その上、最終刊の表紙を飾る予定の写真のネガが見つからないという最悪な事態に陥るウォルター。
ネガを見つけるため、カリスマカメラマンのショーン・オコンネル(ショーン・ペン)を探そうと決意。憧れのシェリルにも手伝ってもらって、なんとかそれらしい居場所を突き止めた。
どうやらグリーンランドらしい・・・?
彼を追うために突然機上の人となったウォルターではあるが、無事ショーンを探し出せるだろうか!?
もちろん、ここから過酷な追っかけ道中が始まり・・・、ウォルターはへこたれたり、奮い立ったり、嘆いたり、助られたりするわけです。
言ってしまうと、しがない中年が困難を克服していくうちに、だんだん忘れていた自分の意思で動くという習慣を思い出し、自分の人生の主人公に戻るということかと。
実際に、かなり器用で優秀であるにも関わらず、夢を持つことを忘れてしまった方たちも多いのではと思う。
そして彼ら(彼女ら)は、社会や家庭での役割をきちんと果たす真面目な人たちでもある。
そんな人たちへの熱いエールでもあるし、賛歌ともいえる。
その語り部が、出番は少ないけど一番強烈なショーン・ペン演じるカメラマンのショーン。とにかくカッコイイ!!
ショーン・ペンは映画「ミルク」2008を観てからのファンですが・・・こんな魅力的な役は、初めてじゃないかな。
そんな役者の使い方が、ベン・スティラーの辣腕監督ぶりを表していると思います。
「ナイト・ミュージアム」2006の愛されるコメデイ俳優というイメージが強いけど(それも好きですが)・・・私がベン・スティラーの才能に釘付けになったのは、「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」2008を、観た時です。また紹介できたらと思います。
サントラもすごく話題になっているようですね。(写真中央)
デビット・ボウイの「スペース・オデッティ」を、あんな洒落た使い方するなんて・・・。年代を重ねるのも悪くないです。
左端の「MITTY」は、スコア盤の輸入サントラです。
セオドア・シャピロの作品で、「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」「なんちゃって家族」「プラダを着た悪魔」も担当している今一番気になる作曲家の一人です。
最後に感動した「LIFE」の信条を抜粋。
TO SEE THE WORLD 世界を見よう
THINGS DANGEROUS TO COME TO
危険でも立ち向かおう
TO SEE BEHIND WALLS 壁の裏側をのぞこう
TO DRAW CLOSER もっと近づこう
TO FIND EACH OTHER お互いを知ろう
AND TO FEEL そして感じよう
THAT IS THE PURPOSE OF LIFE
それが人生の目的だから